フジテレビが放送した「韓国人の交渉術」 差別的との指摘相次ぎ「真摯に受け止める」
フジテレビが1月24日夕方に放送した「プライムニュースイブニング」(PRIME news evening)内で紹介された「韓国人の交渉術」が「差別的ではないか」として、批判の声が上がっている。ヘイトスピーチに当たるという指摘もある。いったい、何が起きているのか。
番組では、日韓間で軋轢が広がっている「レーダー照射」をめぐる内容を放送。
韓国側が「自衛隊機の低空飛行」とする画像を公開し、日本側が否定している現状などを伝える中で、「日韓関係についてはうんざりしている人もいると思う」(メインキャスター・反町理氏)として、以下のようなフリップが紹介された。
産経新聞ソウル駐在の黒田勝弘記者による「韓国人の交渉術」だ。
「強い言葉で相手を威圧する」「周囲にアピールして理解者を増やす」「論点ずらして優位につく」という「3つのポイント」が記されており、反町氏はこう続ける。
「韓国人の行動パターン、これが国にも当てはまるとは限りませんが、黒田さんは、たとえばレーダー照射に関して言えば、韓国政府は自衛隊機の低空での威嚇飛行を新たにポイントとして出すことによって論点をずらし、韓国国内ではいまやレーダーの話は消えたと、この3番目の戦術に当たるという風にしているんですね」
確かに、国と国民とを一緒くたにして論を展開しています。でも、おおむね当たっているのではないかと思っています。
ここで挙げられている3つの交渉術は、多かれ少なかれどの国でも行われていることです。
外交にとって、重要なものの一つに「相手を知る」というのがあります。
「〇〇人」はこういう戦術を使って外交交渉を展開してくる。このことを理解した上でこちらも対応していく、これはみんなが分かっていることだと思います。
今、北方領土でロシアと交渉しています。米大統領、核問題で北朝鮮と交渉しています。
この時、「ロシアはこう来る」「金正恩はこう考えている」ということは皆考えて交渉を組み立てていくのではないかと思います。
トランプ大統領は、高めの球を投げたり、「恋に落ちた」と言ってみたり、いろいろな事をやっています。
日露は、プーチン安倍の親密さを演出しつつも、別口でラブロフ外相が強硬な発言をしてみたりしています。
みんなこうなのです。
レーダー照射について、韓国と交渉する場合でも同じはずです。
この産経ソウル駐在の黒田氏というのは、長年韓国で取材をしている、知韓派であると認識しています。
この方の「韓国人の交渉術」は、日本側が交渉する際はひとつのヒントになる筈なのです。
このことについて、番組の中で解説することが差別に当たるのでしょうか。
ネットでは批判も
「放送の内容は、差別の扇動に当たるとも言えます。レーダー照射の件に限らず、韓国人たるものはこういう論法を使うんだということは、一定の集団に属する人たちは信用できないと流布することと同じだからです」「このように、あるコミュニケーションのスタイルが集団の問題だ、とするのは『嫌韓流』以来の伝統とも言えるステレオタイプの作り方です。古典的なものではなく、最近になって一般化したものだと思っています」
これを言ったらキリがありません。
日本人はこうで、アメリカ人はこうで、ロシア人はこうで、フランス人はこうで、イタリア人はこうで、中国人はこうで…。
こんな番組いっぱいあります。
それぞれ数千万から数億人いる中で、ステレオタイプに押し込めようとする様な番組はいっぱいあったのではないかと思います。
これらに対して批判は殺到したでしょうか。
国じゃなくても、大阪はこうで、埼玉はこうで、千葉はこうで…。
血液型は、A型はこうで、B型はこうで、AB型はこうで…。
山羊座はこうで、牡羊座はこうで、さそり座はこうで…。
これらだって、問題になってもおかしくはない筈ですがどうでしょう。
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むしろ、日本もこういった戦術を使って外交交渉を行って頂きたいところ。
まぁ今回の放送について、差別だとか言っているようでは多くは望めないような気はしますが。