【北朝鮮核問題】米朝会談をめぐる攻防、ニュースまとめ

国際情勢

北朝鮮核問題に関連した、米朝協議にまつわるニュース投稿をひとまとめにしました。

 

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北朝鮮、核施設廃棄の用意=南北が実質「終戦」宣言 9/20記

北朝鮮、核施設廃棄の用意=南北が実質「終戦」宣言-正恩氏、ソウル訪問へ

韓国の文在寅大統領と金正恩朝鮮労働党委員長は19日、平壌の百花園迎賓館で2日目の会談を行い、合意文書「平壌共同宣言」に署名した。

正恩氏が近く、ソウルを訪問することも盛り込まれた。

韓国大統領府の尹永燦国民疎通首席秘書官は、宣言署名で「実質的に(朝鮮戦争の)終戦を宣言した」と強調。

元々文政権は、北朝鮮と一体のものであると思っているので、(勝手に)こうなることは目に見えていたかと思います。

あとは、日米中心に各国がどう対処するのか、といったところ。現在、北朝鮮に対しては、国連として経済制裁が行われているので、それを破るような国が出てこないかどうか心配しています。

また、核・ミサイルの設備を破壊するという事ですが、寧辺の核施設については、米側の「相応の措置を取れば」という条件付き。

この事を見ても、この手の「施設破壊表明」がどういったものかはわかりそうなものですね。

 

核実験場破壊

 

朝鮮戦争終結については、中朝と米国が対象国であって、韓国は休戦協定に調印していないのですね。

記事は【実質「終戦」宣言】というタイトルを付けてしまっていますが、実際には【勝手に「終戦」宣言】ということでしょう。

 

早速トランプ大統領が、ツイッターで反応しています。

平壌宣言、「非常に興奮!」=ミサイル施設の廃棄評価-トランプ氏

トランプ米大統領は19日、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が平壌共同宣言を発表した直後に、ツイッターに「非常に興奮している!」と書き込み、会談結果に好意的な反応を示した。

先日の「書簡」の件もあるので、米朝会談は近く行われるのでしょう。

先日も書きましたが、(見かけ上は)核放棄、朝鮮戦争終結に向けて動き出すのだと思います。

 

日朝

 

非核化にも南北協力にも、お金が必要になる筈です。

日本にその要求が来ることは目に見えています。すでに、「非核化の経費は日韓で」、という話はトランプ大統領がしていたかと思います。

というか、既に安倍総理が表明しています。

安倍首相「北朝鮮非核化の費用は日本も負担 経済援助は拉致問題解決後」

 

拉致事件の解決が日本にとって最も重要な課題です。「日本が出す金」は拉致事件の解決のないままでは出してはいけません。

マスコミや野党はごちゃごちゃ言って、アチラの方向へ誘導しようとするでしょう。

でも、日本国民はこの件だけは絶対に譲ってはいけないと思っています。

 

金正恩氏、トランプ氏への書簡で2度目の首脳会談を要請 9/11記

金委員長、2度目の米朝首脳会談を要請 トランプ氏への書簡で

米ホワイトハウスは10日、ドナルド・トランプ米大統領が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長から2度目の米朝首脳会談を求める「非常に前向き」な書簡を受け取り、再会談の実施に向けた調整が既に始まっていることを明らかにした。

報道官はまた「書簡の主な目的は大統領との新たな会談を設定することであり、われわれはこれを受け入れる用意があり、既に調整を進めている」と話した。

先週の土曜日辺りから、北朝鮮からの書簡がトランプ大統領へ渡されたといったニュースは流れていて、

米大統領、金正恩氏から近く書簡受け取り 「前向き」な内容と予期

それが実際に手渡されたという事だろうと思います。

内容は予想通り、「非核化重視の確約の継続」といったもので、大統領との再会談を要請するものであったということです。

これはこれで歓迎すべき?ことなのかもしれませんが、また騙されてしまうようなことがあってはいけません。

北の目的は制裁の緩和と時間稼ぎなのでしょうけれど、トランプ大統領もそれをわかっていて受ける方針なのだと思います。

 

冷却塔

 

中国の思惑は?

ただ気になるのがここに中国の思惑が混ざっていないかというところ。

前回の首脳会談でも、当初は前向きにとらえられていたものの、金氏が訪中した後に態度がガラッと変わってしまったことがありました。

今回もその思惑が透けて見えます。現在中国のナンバー3が北の建国70周年記念出席のため訪朝しています。

そこでこんな報道があります。

訪朝の中国高官、米朝に首脳会談の合意履行を要請

習氏が署名した書簡を金氏に手渡した栗氏は、「北朝鮮による地域の平和と安定のための努力を、中国は高く評価している」と述べたとされる。

中国は、以前から北に米国と会談せよ、といったような指令?のようなものを出していたのではないかと思ってしまう訳です。建国記念に合わせて書簡を送らせたと。

中国もこれ以上の米中貿易摩擦は控えたいのではないでしょうか。そこで、北の核問題で米国に恩を売っておこうと。

とりあえずは緩和しておこうと。

 

米中対立

 

中国というのは昔から、「行ける」と思えばどんどん出てきます。「ヤバイ」と思えば引いていきます。

中国の長期的な戦略は全然変わっていなくて、今はいったんやり過そうと。また時が来たら前に進もうと。

そんな感じがしています。

 

もちろん北が変わる可能性もなくはないでしょう。(中国の思惑で)

中国、建国70周年の北朝鮮を厚遇 「後ろ盾」の存在感

正恩氏も栗氏との会談で、「精力を経済発展に集中する。中国の経験を学び、各分野での両国の協力をさらに進めたい」

つまり中国の後ろ盾で、昔中国がやったような「改革開放路線」のようなものをやらせようとしているのではないかという事。

——————————

今回、会談が行われたとしてその後はどうなるのでしょうか。

前回は会談後、全く動かなくなってしまいましたが、今回は中国が前向き?だとすると、「見た目は」動く可能性はあります。

「表面上は」ですが…。

 

米朝首脳会談中止 トランプ大統領が発表 5/25記

米朝首脳会談中止 トランプ大統領が発表

6月12日に予定されていた米朝首脳会談について、米ホワイトハウスは24日午前(日本時間同日夜)、トランプ米大統領が中止を告げる金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長宛ての書簡を公表した。

首脳会談をめぐっては、北朝鮮の崔善姫(チェソニ)外務次官が24日、ペンス米副大統領が米テレビ番組で軍事的対応を排除しない姿勢を示し「リビアのように終わる」と発言したことを非難する談話を発表していた。

ペンス副大統領が「政治的に愚鈍な間抜けであることは察するに余りある」などとしていた。

 

ロイターが、会談中止がらみとして、2つの報道を行っています。

米朝首脳会談中止、引き金はペンス副大統領発言への対応=米当局者

こちらは、米ホワイトハウス当局者の話として、ペンス米副大統領の発言に対する北朝鮮外務次官の対応が米朝首脳会談中止の直接的な引き金となったと伝えています。

今のところ、日本国内ではこちらのニュースが大勢ですね。

 

北朝鮮、首脳会談巡る問い合わせにここ数日応答せず=米国務長官

一方で、ポンペオ米国務長官の話として、米朝首脳会談の準備に関する米国側からの問い合わせに対し、北朝鮮がここ数日は応答していなかったと伝えています。

この報道は、今のところ他の報道機関ではあまり確認できていません。

こういうことも理由の一つになっているのでしょうね。

続報を見ないとわかりませんし、多分両方が中止の理由になっているとは思いますが…。

 

核実験場廃棄 2・4・3番坑道の順で爆破=北朝鮮

北朝鮮は韓国や米国、中国、ロシア、英国の5カ国の記者団が見守るなか、同日午前11時、2番坑道と観測所の爆破で廃棄を開始した。2番坑道は2回目から6回目の核実験が実施された場所で、核実験場の中心施設。

 

核実験場破壊

 

この核実験場廃棄の最中に米朝首脳会談中止が発表されました。

このタイミングで、会談中止の発表がなされた理由は一体何なんでしょうか。北に妙な理屈を与えてしまう事になりかねないのですけれど。

アメリカ側は、その辺のところをわかっていてやっていることだとは思います。次の会談の機会に、いかに自国に有利に事を進めていけるか、を考えている筈なので。

書簡の全文を見ると、アメリカとしては、最後通牒的な意味合いに近いものがあるのではないかという気もしています。→ トランプ米大統領書簡の全文

北は北で、上の報道によると「首脳会談巡る問い合わせにここ数日応答せず」みたいなことをやっているので、「実験場廃棄」も政治的パフォーマンスなのかな、と。

ただ、北は「ウチらは、核実験場廃棄しているのに、アメリカは会談中止しやがった」とか言って、国際社会に大声でアピールすることになるのではないでしょうか。

少なくとも日本のマスコミは、

「北は破棄しているのに」「トランプが悪い」「北は平和に向かっているのに、トランプは平和を破壊」

などなど、トランプ批判をするのでしょうね。

この辺に惑わされないようにしないといけませんね。

 

トランプ大統領の発言、対北方針変更なし? 5/20記

北に米朝会談を蹴る選択肢は無い 揺さぶり戦術は逆効果だ

トランプ米大統領は北朝鮮の揺さぶりを「会談が実現しなければ次のステップへいく」と切り捨てた。次のステップとは軍事オプションである。

今回の北朝鮮の瀬戸際外交は歴代米政府による「不名誉な過去」を想起させ、過去との決別を宣言しているトランプ政府を結束させたようだ

「朝米(米朝)首脳会談に応じるかどうかを再考せざるを得ない」との北朝鮮・金桂寛(キム・ゲグァン)第1外務次官の談話は、米政権を結束させた。揺さぶり戦術は逆効果になった形だ。

トランプ大統領が「北朝鮮を考えるときリビアはモデルにしない」と言及してから、北に有利に進んでいるかのような報道や論調が大きくなっていました。

しかしトランプ大統領は、その同じ時に、会談が実現しなければ、「次のステップに進む」という発言もしています。そうなると大きく見方が変わってきます。

トランプ政権の方針は大して変わっていないという事です。その方針は、いちばん上の記事に記載されている

その原則は(1)定例の米韓合同軍事演習は継続する(2)北朝鮮が対話を望まないのであれば軍事オプションを含む「すべての選択肢」による抑止政策に戻る(3)北朝鮮からのこうした揺さぶりは織り込み済み-との立場である。

ということですね。

結局は今の段階で、首脳や周辺の人たちがいろいろなことを言っていますが、あまり信用しない方が良いのかもしれません。

ある人は言いました。

「何を言ったのかではなく、何をやったのか、だ」

と。

一番上の記事にある、

豊渓里(プンゲリ)の核実験場を閉鎖するとして、23日から行う閉鎖式典を海外メディアに公表する予定だ。「再考」が本気であれば、この式典を中止、あるいは延期するだろう。

この部分は、「何をやったか」にあたります。この日程が迫ってきているので、実際にどのように行われるのか注目ですね。

 

日米関係

 

一方、「日本蚊帳の外論」も怪しいものです。

北朝鮮はメディアを使って日本非難を続けている。そんななか、米朝首脳会談が予定通り開催された場合、日朝首脳会談が行われる可能性が取り沙汰され始めた。

安倍-トランプの関係が継続している以上、「蚊帳の外」などということはそもそもあり得ない訳です。

外交カードとしての軍事力を持ち合わせていない日本としては、アメリカに頼るほかない訳で、それが嫌なら政府に外交カードを与える事を考えなければいけないのですね。

その外交カードの一つが「憲法9条」だとすれば、それを日本政府に与え得るのは日本国民だけだという事です。

 

北朝鮮、23~25日に核実験場廃棄 5/13記

北朝鮮、23~25日に核実験場廃棄=坑道爆破、関連施設撤去-取材陣から日本外す

北朝鮮外務省は12日、北部の核実験場を廃棄する式典を23~25日の間に、気象条件を考慮して行うと発表した。

すべての坑道を爆破し、入り口を完全にふさいで観測施設などを撤去する。さらに、研究者、警備要員も撤収させ、「核実験場周辺を完全閉鎖する」という。

これは、豊渓里の核実験場のことを言っているのだと思いますが、昔似たようなことがあったような気がします。

2003年8月から始まった6者協議の延長線上で、原子炉の冷却塔を爆破したことがあったのです。

私もテレビでその映像を見ましたが、同じように、各国のメディアによって大々的にその様子が報道されました。

冷却塔破壊

以下の資料に、これまでの北の核問題の経緯についてザックリまとめられていて、Ⅰ- 1 (3) 6者協議の開始と停滞 の項にその事も記述されています。

北朝鮮の核問題をめぐる経緯と展望―金正恩体制下の動向を中心に―

2008 年 6 月、北朝鮮は核計画の申告書を提出し、その翌日には黒鉛減速炉の冷却塔を爆破した。無能力化作業が一応の進展をみせたことで、焦点は申告の検証へと移ったが、検証方法をめぐって米朝の見解は対立し、事態は再び膠着した。

こういう事を思い出すに付け、今回の事が国際社会に対してのパフォーマンスではないかとの思いは拭い切れません。

使えなくなった施設を破壊するだけ?

一方で以下のような見方もある訳です。

北朝鮮の核実験場が崩落・使用不可能に=中国科学者ら

中国科学技術大学の研究チームは25日、北朝鮮北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場の山が部分的に崩落し使用不可能になっているとの判断を示した。

単にいらなくなった施設を破壊するだけなのでしょうか。このことだけでは本気度は測れないような気がします。

確かに、「今回は本気」という事がないとは言いません。しかし、今までの経緯がある以上、警戒を緩めることがあってはならないのではないかと思います。

アメリカポンペオ国務長官が訪朝した時、何らかの「見返り案」を提示したと言われていますが、実行段階では慎重にお願いしたいです。

「案を提示」することは否定しませんが、「案を実施」することは、また別の判断が必要になるのでは?

完全な核放棄が完了して検証が行われて、もう2度と同じことが起こらない、という事が確認出来てはじめて「案を実施」する様にして欲しいところです。

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