台湾統一地方選・与党大敗、蔡総統党主席を辞任-「住民投票」も実施

国際情勢

台湾・蔡総統、与党主席を辞任 地方選大敗で引責

台湾の蔡英文総統は24日夜、この日投開票の統一地方選で与党・民主進歩党が大敗した責任を取り、同党主席から辞任すると表明した。

民進党は直轄市で現有する中部・台中と牙城の南部・高雄で最大野党、中国国民党に敗れた。国民党は中南部や離島の県・市を奪還し現有6から倍増以上の15まで躍進した。台北でも無所属現職と競っている。

民進党系の敗北という残念な結果となりました。

今回の地方選挙は,中華民国の直轄市(台北市、新北市、桃園市、台中市、台南市、高雄市、いわゆる「六都」)含む、22県の自治体首長や議会議員が選出されました。

元々国民党系の強い北部だけではなく、民進党の地盤の南部でも基盤が揺らいでしまいました。

ドイツのメルケルも地盤の強いところで負けて、党代表辞任、という事になったのは記憶に新しいところ。

 

特に高雄市。国民党の候補である韓国瑜氏の人気が急上昇した、という事らしいです。

「カネもない、人もない、命だけある」

といい、SNSを駆使した選挙戦を展開。バラエティ番組にも出演して、既存の政治家との違いが話題になっていたようです。

東京五輪も争点となる台湾「住民投票」の行方 統一地方選で渦巻くポピュリズムとフェイク

何となくポピュリスムっぽい感じです。どこの国でも、こういう事はあるのですね。

 

住民投票

他にも、10件の住民投票が行われました。これまでも住民投票は行われましたが、なかなか成立までは行きませんでした。

今回は、大幅に発議や成立の要件が緩和され、投票年齢も引き下げられた中での投票となりました。

澁谷 司の「チャイナ・ウォッチ」 -331-台湾統一地方選挙と同時に行われる公民投票

(1)「毎年平均少なくとも1%引き下げ」という方法で火力発電所の発電量を徐々に引き下げる方法に同意するか否か。
(2)「あらゆる火力発電所或いは発電機(深澳火力発電所の建設含む)の新たな建設、拡充工事を停止する」というエネルギー政策の策定に同意するか否か。
(3)日本の福島県をはじめとする東日本大震災の放射能汚染地域、つまり福島県及びその周辺4県(茨城県、栃木県、群馬県、千葉県)からの農産品や食品の輸入禁止を続けることに同意するか否か。
(4)民法が規定する婚姻要件が一男一女の結合に限定されるべきであることに同意するか否か。
(5)義務教育の段階(中学及び小学校)で、教育部及び各レベルの学校が児童・生徒に対して「性別平等教育法(=ジェンダー平等教育法)施行細則が定めるLGBT教育を実施すべきではないことに同意するか否か。
(6)民法の婚姻に関する規定以外の方法で、同性カップルが永続的共同生活を営む権利を保障することに同意するか否か。
(7)台湾(Taiwan)の名称で、あらゆる国際競技大会や2020年東京五輪に出場参加することに同意するか否か。
(8)民法の婚姻章が同性カップルによる婚姻関係を保障することに同意するか否か。
(9)「性別平等教育法」が義務教育の各段階でジェンダーの平等に関する教育を実施するよう明記し、且つその内容が感情教育、性教育、LGBT教育などに関する課程を盛り込むべきだとすることに同意するか否か。
(10)「電業法(日本の「電気事業法」に相当)」の第95条第1項「台湾にある原子力発電所は2025年までに全ての運転を停止しなければならない」の条文を削除することに同意するか否か。

いっぱいあり過ぎて、良く分からないところもあります。

例えば、同性婚に関わるもの(4)(6)(8)。相反する結果が出てしまったらどうするのでしょうか。

 

日本に関係しそうなのが、(3)と(7)。結果は

(3)台湾、福島産などの食品禁輸を継続へ 住民投票

残念ながら、禁輸は継続されそうな感じです。

 

(7)「台湾」呼称の五輪出場認めず=100万票差で否決―住民投票

こちらも否決され、2020年東京五輪は「チャイニーズ・タイペイ」での出場になりそうです。

東京五輪も争点となる台湾「住民投票」の行方 統一地方選で渦巻くポピュリズムとフェイク

16日には、IOCが台湾当局に対して書簡を送付。名義使用を取り決めた協定に違反した場合、資格停止や除名処分が行われると警告した。

IOCがこう言っている以上、頑張ってきた選手たちの出場が危ぶまれるような事態だけは避けたいところでしょう。

現状では仕方がないのでしょうか。

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