安倍晋三首相が大きな力を握る「1強政治」について、
—-略—、
「よくない」が69%で、「よい」は17%だった。自民支持層も55%が「よくない」とした。官僚による首相や首相官邸への忖度(そんたく)については64%が「行き過ぎていると思う」と答えた。
それは安倍一強が良いと思っている人は少ないのではないかと思います。
それよりも、何故安倍一強になってしまったのか、について考えてみたいと思います。
ひとつは、民主党政権時代期待の割りにあまりにひどい政権運営があったので、それに対する反動でしょう。もう他の政党には期待が持てないというのは、今回の調査でも出ています。
それから、その後の野党の国会運営などがバラバラで、そんな所には投票できなくなっているのでしょう。
もうひとつは、自民党内の問題です。特に大きいのが外交安全保障なのではないかと思います。
日本の周りを見渡すと、トランプ、プーチン、習近平、金正恩、文在寅(敬称略)、というややこしい輩ばかりです。
この人達と外交をやっていかなければなりません。党内をみて、安倍首相の他にそんな人見当たりません。
経済の面でもまだまだ目標達成とは言い難いですが、失業率が下がって求人倍率が上がっていることは確かです。
これに変わる経済政策を出せている人がいないのです。
今回の調査でも、次期自民党総裁にふさわしいのは安倍晋三がトップになっています。(「この中にはいない」が安倍晋三よりも多っかたりする)
安倍一強になっているのは、安倍総理の側の問題と言うよりも、周りがあまりにも弱すぎなのだと思います。
他の調査結果
以下に、今回の調査の全質問と回答が載っています。
内閣支持率は横ばいですが、支持する理由は相変わらず「他より良さそう」が半分です。指示しない理由は「政策の面」です。
野党の支持率も相変わらずで、全然上がっていません。「支持政党なし」が40%以上なのも相変わらず。
良く政権交代可能な2大政党制と言われますが、今の日本では無理な感じですね。
あえて言えば、今の日本は、「自民党と支持政党なしの2大政党制」、という事になります。(はぁ)
ということは、この「支持政党なし」の要求に応えられるような固まりが出来れば、本当の意味での2大政党制になるかもしれないという事。
でも、それが旧社会党・民主党・民進党・立憲民主党のように、イデオロギッシュな人を多く含んだ状態では、「支持政党なし」の層には選ばれ難いでしょうね。
世論調査
世論調査と言うのは、ある程度質問の仕方で答えが変わってしまう事は知られています。今回の調査でもそういうのはあります。以下に少しだけ挙げてみます。
「あなたは、安倍政権のもとで憲法改正をすることに、賛成ですか。反対ですか。」
反対が半分以上です。なぜ枕詞の様に「安倍政権のもとで憲法改正」を付けるのでしょう。
これでは実態はわかりません。普通に「憲法改正に賛成か反対か」聞けばよろしいのでは?
「あなたは、安倍さんが大きな力を握る「1強政治」は、よいことだと思いますか。よくないことだと思いますか。」
先程も書きましたが、安倍一強なのは、他に原因があるのです。本当に「安倍さんが大きな力を」握っているのでしょうか。
何をもって、「大きな力を握る」と言えてしまうのでしょう。
私なんかは普通に、「安倍が総理になれば安倍一強」「石破が総理になれば石破一強」「小泉純一郎の時は小泉一強」なのではないかと思っていますが。
それを踏まえれば、結構普通な調査結果が出ているのではないでしょうか。