SPEED、全楽曲・映像のサブスクリプション配信が遂にスタート!
1996年のデビュー以降、ダンス&ボーカルグループとして一斉を風靡したSPEEDが、8月1日より、各サブスクリプション配信サイトにてデビュー曲「Body& Soul」以降全シングル、アルバム楽曲と映像の配信をスタートさせた。
*メンバー:島袋寛子、今井絵理子、上原多香子、新垣仁絵
以下、2000年頃に書いた各アルバムの感想。
Starting Over
| Walk This Way/Body&Soul/Luv Vibration/STEADY/RAKUGAKI/さよならは雨の日…/Go!Go!Heaven/I Remember/Kiwi Love/Happy Together/Starting Over/Starting Over(reprise)~Walk This Way | |
SPEEDの記念すべき1stアルバム。SPEEDの原点とも言えるものが満載。とにかく、構成(曲の順序)がすばらしい。自分のようにアナログ世代の人間にとっては、 “Walk This Way”から”さよならは雨の日”までがA面、 “Go!Go!Heaven”からがB面?などと思ってしまうほど。 ほんとにアナログ盤のあのA面、B面って言う感覚が好きなのである。CD時代になってから、だらだらと曲が連なってるだけって感じのアルバムが多くなったような気がして…。 やたらと曲が多過ぎたりとか。いっぱい曲を入れりゃあ良いってもんじゃない。収録曲は最大限絞りに絞って欲しい。自分にとっていいアルバムっていうのは、”楽曲の質”と”構成”なのである。中途半端な曲など入れて欲しくない。 その辺、このアルバムはお見事というしかない。特にA面。オープニングの”Walk This Way”のあと、これぞSPEEDって感じが2曲続き、さらに追い討ちを掛けるように名曲”STEADY”。1曲アップテンポのダンス曲を挟んで、 最後リズム&ブルーズ系バラードで締める。こんな感じだろうか。 この流れの良さは邦楽界では本当に珍しい。プロデューサーがそこまで計算したかどうかは知らないが…・。 続いて収録曲に目をやると、まずは”Luv Vibration”。1コーラス目と2コーラス目で絵理子と寛子のパートが入れ替わるところが、なんともスリリング。まるでボーカルバトルみたい。個人的には2コーラス目が気に入ってる。もっとこういうパターンやればよかったのに。 “STEADY”。R&Bからの影響を感じさせながらも、他者の模倣を拒み”唯一無二”を主張するかのような歌唱。寛子に初めて入れ込んだのがこの曲。ってゆうか今でも自分はこの”STEADY”の歌唱を引き摺ってる気がする。どうしても此処と比較してしまうのである。 “さよならは雨の日”。このころの彼女たちにとってはやや背伸びした感じかも。でもあの「Carry On My Way」を通過し、成長した彼女たちがこの曲を歌ったら…・・。聴いてみたかった。 “Kiwi Love”。ライブではお馴染みの大騒ぎナンバー。そしてタイトルトラックの”Starting Over”…・・。 プロデューサーが彼女たちのプロモ用ビデオをみた瞬間、”B&S”、”Luv Vibration” “Go!Go!Heaven”の3曲が瞬時に生まれた、などという逸話まで残っている。 でもそのくらいこのアルバムはエネルギーに満ちている。音楽の方向性も単なるラップ、ヒップホップ、ダンスという一言では済ませられない。オリジナリティがあると思う。 |
RISE
| RISE/Sophisticated Girl/Another Sweet Field/Wake Me Up/White Love/ラブリー☆フレンドシップ/Reset 99 To 00/Brand-New Weekend/熱帯夜/Too Young/My Graduation/I’ll Be All Right/Street Life | |
2ndアルバム。 音楽の方向性が、ちょっとアイドル歌謡曲路線って感じ。ちょっと狙ったかなって思う。 あとどうもこのアルバムってミキシングがいまいちのような気がする。なんか壁に張り付けたような、2次元の世界って感じ。奥行きも広がりもない。 でも、楽曲の質は高くて、アルバム全体の構成も1stに劣ってる訳じゃない。だからいいアルバムだとは思うんだけど…・。でも個人的にはちょっと??って感じ。はい。ほんとにいいアルバムなんですよ。 後半の流れはもう絶品。押し引き押し引きの嵐って感じ。前半戦は”White Love”だけ浮いているような気はするけど・・・。 “Sophisticaited Girl”は”B&S”に始まったSPEEDソングの黄金のパターン。自分は本当にこのパターンが好きらしい。 “ラブリー☆フレンドシップ”は”Kiwi Love”の路線を引き継ぐ能天気ソング。”Reset 99 To 00″。曲は短いけどSPEED流ラップ満載の逸品。 “Too Young”はアコースティックアレンジだけどちょっとロックっぽいかな。 シングル曲は除いてもピックアップできる曲がいっぱい入っている。 どうもこのアルバムの場合、あのライブビデオの印象が強くて、ライブで盛り上がりそうな曲ばかりをピックアップしてしまう。”熱帯夜”、”Street Life”なんかもほんとは好きなんだけど…・。このアルバムはライブを想定して創られたアルバムなのかもしれない。 このころの寛子の歌い方って、語尾に妙なくせを感じてしまう。試行錯誤中ってとこかな。 |
Carry On My Way
Carry On My Way/蒼いリグレット/Long Way Home/Deep Blue&Truth/Luv Blanket/Breakin’ In The Morning /Snow Kiss/You Are The Moonlight/Lookin’ For Love /Precious Time/Two Of Us/Eternity/Confusion/Don’t Be Afraid | ||
3rdアルバム。音楽の方向性が1stに戻った!!との印象が強い。なんて言うのか、とにかく音楽のベースがしっかりしているのである。全体にSPEED流リズム&ブルーズ満載といったところか。 確かに全体的な雰囲気や音像からすると、どこが1stなの?って感じがするかもしれない。しかし、これは1stの音楽性を彼女たちの成長にあわせ、進歩させた結果だという気がする。ただ、個人的にはやや進化させ過ぎだと思うが…。 ミキシングも曲調に合わせやや落ち着いた感じ。1stのような広がり、奥行きは無いが、2ndとは違い立体感が感じられる。 そして構成(主に曲順)について。何といったら良いか。まあまあといったところか。って言うかこのアルバムの場合曲順云々は特に重要では無い気がする。1stのところで書いたのと矛盾してしまうが・・・。 全体の構成よりも、今のSPEEDを存分に出し切りたい!っていう意図が伺える。収録曲1曲1曲に今の想いを込めたい。言ってみればSPEEDソングの大博覧会といったところか。 しかし、個人的にはもっと収録曲を絞って欲しかった。似たような曲調のものが幾つか見受けられる。12曲ぐらいがベストだと思う。その方がアルバム全体的の質がもっと上がったのではないか。 歌詞にそれほど大きな拘りを持っていない人なら、自分の好きなように並べ替えて聴いてみたりするのも面白いかもしれない。どういう聴き方をしようが聴き手の勝手なのだから。 収録曲について。オープニング曲でタイトルトラックのリズム&ブルーズ路線”Carry On My Way”。寛子の別な一面、ハイトーンではなく、中低音域をやや強めに歌っている”蒼いリグレット”。 Aメロ、Bメロ、サビといった最近よくあるパターンではなく、Aメロ、サビといったシンプルな構成を持った”Deep Blue&Truth”。1コーラス目が絵理子、2コーラス目が寛子というSPEED史上初の半熟ソロパターンの”Luv Blanket”。 “White Love”路線で奇麗なメロディラインを持った”Snow Kiss”。 ここにもありました、SPEEDソング黄金のパターンの”Confusion”。 そして最後に、”Don’t Be Afraid”。 名作ぞろいである。心配な点は、小学生などの幼いファンがどこまで着いてこられるかってところ。それほどに曲調などが大きく大人の方向へシフトしている。 |