慢性膵炎備忘録/体験談

検査結果

膵炎とは

膵炎になる原因はいろいろありますが、最も一般的なのは、多量のアルコール摂取や多量の脂肪摂取と言われています。他に、自己免疫性の膵炎もあります。

脂肪などを多量摂取すると、上述の消化液が大量に分泌されて、それが何らかの要因で膵臓内にとどまった場合、膵臓自身が分泌した消化液で膵臓自身が溶かされてしまいます。

これで炎症を起こす、というのが一般的です。

起こり方などによって、急性膵炎と慢性膵炎とあります。急性膵炎は激しい痛みを伴います。慢性膵炎は炎症を繰り返すうち膵臓の機能が失われていきます。

急性膵炎と慢性膵炎

私の場合、慢性化する前、急性膵炎で2週間ほど入院しました。その時は、完全絶食絶飲で絶対安静。点滴が数本、といった状態でした。

 

現在の状態

現在慢性膵炎の状態で、膵機能はかなり低下しているようで、血糖値コントロールのためにインスリンを注射しています。

また、消化機能も低下していて、脂肪便(色の薄い、どろっとした)が出ることがあるので、消化酵素を服用しています。

食直前にインスリンを注射し、食直後に消化酵素を服用、こんな感じです。

私の場合、痛みはほとんどないので、上記のことを行っていれば、健常者とあまり変わらない生活ができています。(低血糖症にならなければ)

食事制限は、アルコール厳禁と若干の脂肪制限です。

画像検査によると、私の膵臓は石灰化が進んでいるようです。低下した膵機能は復活することはない、と言われていますので、膵臓を労わりつつの生活が続いていくのではないかと思います。

 

慢性膵炎のややこしさ

体重計

・炎症が進行すると、膵臓の分泌機能が失われてきます。

インスリンの分泌が低下してくると、血糖値のコントロールが乱れてきます。通常の糖尿病の経口薬は効かないので、外からインスリンを注射してやる必要が出てきます。(糖尿病)

消化液の分泌が低下してくると、消化不良によって下痢や脂肪便、体重減少などが起こってきます。

・進行度によって、食事制限の内容が変わります。

初期の頃では脂肪は制限されますが、進行すると(非代償期)脂肪の制限は緩みますが、便の状態によっては消化酵素が処方されます。

・個人差が大きい

人によって、痛みが継続する人もいるし、ほとんど痛みのない人もいます。膵機能の壊れ方も人によってばらつきが大きいです。

 

膵臓のお仕事

膵臓のある場所は、鳩尾の奥、胃の裏側です。主に2つのお仕事を行っています。

・内分泌

ひとつは血糖値のコントロール。上がりすぎた血糖値を下げるホルモン(インスリン)の分泌と、逆に下がりすぎた血糖値を上げるホルモン(グルカゴン)の分泌。

膵臓内に島のように散在していて、ランゲルハンス島(膵島)と呼ばれています。ここに数種類の細胞があり、インスリンはβ細胞、グルカゴンはα細胞から分泌されます。

・外分泌

もうひとつは消化酵素の分泌。炭水化物用がアミラーゼ、脂肪用がリパーゼ、たんぱく質用がトリプシンと言います。

食事をすると、これらの酵素が膵管を通して十二指腸側に向かって分泌され、消化を助けます。

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